わたし vol.7

パクリタキセル併用で始まったハーセプチン。

 

 

無事に予定通りのスケジュールでパクリタキセルが終わったので

3週間ごとにハーセプチンを投与するだけです。

とはいってもハーセプチンは1年間投与。

合計18回にもなるので思ったより長く感じました。

 

 

ハーセプチンは副作用がなくとても体が楽でした。

でもECやパクリタキセルに体が蝕まれていたので

時間がたってからじわじわと副作用が出現して、すっきりとはいきません。

 

 

やはりいつまでも残っているのが爪への副作用。

パクリタキセルをしてた時から爪が黒くなってグラグラと不安定になっていました。

 

そしてハーセプチンをする頃に何本か抜けてしまったり

爪囲炎になって指が腫れてしまったり・・・。

先生に麻酔下で爪をカットしてもらって何とか乗り切りました。

 

ちなみに今年術後5年を迎えますが、足の爪は今でも生えては抜けるを繰り返しています。茶色い筋がはいったままの爪もあります。

 

 

 

そんな中でも唯一嬉しかったのは髪の毛やまつげ、眉毛が生えだしてきたこと。

パクリタキセルを行っていた時から産毛のような毛が生えだしていました。

ハーセプチンになってから本格的に生えだしました!!

でも前髪やトップは薄く、今でも前髪のあるヘアースタイルはできません。

美容師さんにも見てもらいましたが、どうやら私には前髪が無くなっているようです。

 

髪の毛が抜ける前は、治療が終われば前のような髪の毛に戻るんだと思っていました。

個人差はあると思いますが、最近では必ずしも“前のように”とはいかないようです。

私も髪の毛の薄さが気になりますが、生えてきただけ喜ぼう!!と思って過ごしています。

 

 

 

 

そして私は2013年8月からハーセプチンだけになったので職場復帰もしました。

もちろん投薬しながらの勤務です。

 

投薬日と翌日は年休にしてもらい、平日5日間勤務。

これが意外と大変でした・・・。

夜勤は投薬が全て終わるまで免除してもらっていました。

(仕事のことはまた詳しく書きます。)

 

でもやはり無理していたのか、復帰1か月後の夜中に高熱が。

そして入院することになりました。

 

 

ハーセプチンの副作用なのか・・・

それともCVポートからの感染なのか・・・

 

抗生物質を投与して経過をみていました。

熱も下がってきたので、どうやら上気道感染。

 

抗生物質を投与して症状が落ち着いたのでCVポートを抜かなくてもよきなりました。

CVポートも体にとっては異物。

ときおり感染を起こして熱が出る人がいるそうです。そうなれば抜かなければいけない。

 

私にとってはハーセプチンをするための唯一のブラッドアクセス。そのままでよくなったので安心しました。

 

 

結局体調が崩れたのもこれだけで、その後は何事もなく計18回投与を終えました。

副作用もないし、3週間に1回の投与なので投薬に行くのが面倒に思えてくるほど・・・。

1日もスキップすることなく2014年1月6日、長く苦しかった治療終わりました。

 

 

あの時のやり切った感!!!!!

 

 

でも、治療が無くなることに不安もありました。

 

 

この秋で術後5年を迎えるにあたり、苦しかったけど術後治療を

ちきんと受けてよかったと思っています。

 

 

副作用は体だけでなく心にも大きな副作用がでました。

人間関係も変わってしまい、がんじゃない人を恨めしく思ったり

自分のことも病気のことも嫌いになって、自分以外の人も嫌いになって

 

 

今ようやく、縛られていた物に開放され、人間関係もほんの少し元に戻ったり

頑張ってきた自分を認めてあげることができるようになりました。

 

 

それも治療を完遂し、元気でいることができているからです。

逃げ出したかったくらい苦しかった。

でも、今、受けることができる治療があるなら、今しないと。

そう思い、色んなものを犠牲にはしましたが乗り切りました。

 

 

 

今でも再発や転移の不安からは逃れることができません。

でも今は恐怖に怯える時間よりも、毎日が充実して愛おしく思う時間の方が長いです。

 

 

 

 

これにて『わたし』シリーズ終わり。

これからポチポチ仕事、妊孕性、患者会との出会いについて書こうかな。